14)薬を飲み過ぎては、なぜいけないのでしょうか

薬を飲み過ぎては、なぜいけないのでしょうか

 薬はたくさん飲めば飲むほど効き目があるというものではありません。むしろ、大量に飲んだために、場合によっては危険な状態に陥ることさえあります。たとえ効かないと思っても、素人考えで量を増やしてはいけません。 
 また、睡眠薬や糖尿病の薬などを飲み過ぎたりすることは大変危険です。子供のシロップ剤なども目盛り通りに正確にはかって飲ませるようにしましょう。 
 日頃気軽に飲んでいる栄養ドリンクやビタミン剤も、やはり飲み過ぎには注意すべきです。ほとんどは尿として体外に排出されますが、ビタミンAやビタミンDなど脂溶性ビタミンは、飲み過ぎると体内に蓄積されます。 
 医薬品として市販されているドリンク剤についても、比較的高い濃度のアルコールを含有している場合があります。用量が決められているにもかかわらず、飲用者がこれに気づかず、車の運転や機械の操作に従事したりすると、危険を伴うこともあり、注意が必要です。 
 さらに、軽い風邪を家庭治療する場合、市販の風邪薬とドリンク剤を併用することで効き目に影響が現れることがあるので、適切な指導を受ける必要があります。
 
 薬には「有効量」というものがあります。「有効量」とは、これだけの分量を飲めば効くという目安で、効くか効かないかは、その時の病気の程度や体調にも左右されます。したがって、薬が効かないからといって、適量以上に飲むことは大変危険なことです。薬が効かないと思ったら、必ず医師や薬剤師に相談しましよう。